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公園に対して「コの字」に開く。

建築の視点_バウハウスデザインの建築事例「公園に対して「コの字」に開く。」建築家/河添甚 |「コの字」の建物形状にすることで得られるメリットは、プライバシーを確保した中庭空間がつくれることが最大のポイントとなりますが、一方、外壁面積が大きくなることでのコストアップや生活導線が長くなりがちで、高度なコスト管理や高度なプランニング力が必要とされます。

公園に対して「コの字」に開く。

「コの字」の建物形状にすることで得られるメリットは、プライバシーを確保した中庭空間がつくれることが最大のポイントとなりますが、一方、外壁面積が大きくなることでのコストアップや生活導線が長くなりがちで、高度なコスト管理や高度なプランニング力が必要とされます。 建物規模も大きくなりがちですので、「コの字」の建物を希望される場合は、土地の大きさとの綿密な検討が必要とされます。土地から購入を検討されている方は、建築会社との事前協議を重ねたうえで購入することをお勧めしたいと思います。 土地と建物の関係性は、物理的に設計が可能かどうかに加え、建築コストに大きく影響します。設計の知識を持ったプロと土地の選定をしていくことが大切となるのです。 今回のプロジェクトは、敷地が公園の緑に面しているということが最大のポイントでした。公園は計画地より2mほど低い位置にありました。この高低差によって公園からのプライバシーが守られながら、室内に景観を取り込めるというポテンシャルを持った敷地でした。 このポテンシャルを活かした設計の答えが「コの字」でした。いくつもの設計のバリエーションを検討した結果、一つの回答にたどり着きます。様々な条件を検討し「これしかない!」という結論に行き着くことを、私たちは「最適解」と呼んでいます。 公園に対して大きな窓を配置して公園の景観を取り込みながら住める住宅を計画することが良い設計と考えられますが、今回は公園に対して「コの字」に設計されました。その大きな理由が、公園側の方角が「西」であること。 室内の温熱環境も重視する住まいづくりにおいて、西側はあまり大きな開口部(窓)を設けません。西側の窓を大きく開けるということは、夏場の西日の影響が強くなるためです。「コの字」にすることで、リビングの窓は中庭側(南)に開くことができました。中庭空間を通じて公園の景観を取り込もうという計画となりました。 一方、リビングの明るさを確保することは「コの字」の設計をする際、不利となります。リビングから中庭を見た時、向かい側は壁となります。中庭の広さとリビング吹き抜け上部の窓の配置のバランスが重要となりました。日射取得のシミュレーションをしながら綿密な設計をしていきました。 玄関を開けると目の前には四角いFIX窓。FIX窓の向こうには「コの字」で生まれた中庭空間を通じて公園の桜の木が飛び込んできます。FIX窓は、ピクチャーウィンドウなり公園の景観を切り取ります。「コの字」の設計は、エントランスのサプライズ感も生み出すことになりました。 生活導線が長くなりがちな「コの字」の設計に対して配慮したことは、なるべく廊下を最小限にすること。玄関やエントランスホールはLDKと一体化した空間となるようにしました。 2階部分の廊下にはスタディコーナーと本棚を配置、水回りへと向かう廊下には両サイドに収納を設けました。廊下を廊下としてだけの機能にするのではなく、様々な機能を付加することでデッドスペース化を回避しています。 吹き抜けのつながりや間仕切り壁を極力減らした計画は、構造と温熱性能に対する知識が無くては成り立ちません。高気密、高断熱、高耐震の考え方が可能にした代表的な設計と言えるでしょう。これによって建物ボリュームを最小限とし、コストコントロールもしています。 DETAILS 公園に対して「コの字」に開く。

所在地:川崎市宮前区

敷地面積:62.48坪(206.56m²)

延床面積:41.45 坪(137.04m²)

家族構成:大人2人・こども2人 Ua値:0.42W/m²K C値:0.25cm/m² DESIGN 河添 甚 (一級建築士事務所 河添建築事務所) 建築家プロフィール 住宅は設計だけでなく、施主・設計・施工の三者で 共に作り上げるものです。 より良い三者のコミュニケーションを作り上げることを心掛けます!

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